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特集:OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND~ロック・スピリットを持つアコースティック・バンドの魅力



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 OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDが誕生してから、13年目に突入した。バンド名通り、アコースティックなアンサンブルでありながら、ロック・スピリットが詰まった楽曲群は、独自の世界観を持っている。BRAHMANの別ユニットのように思われるが、決してそういったサブ的なものではなく、彼らにしかなし得ない音楽を追求しているのだ。2018年の幕開けには、ビルボードライブでNew Acoustic New Yearを行う彼らの魅力に迫ってみたい。

  OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND(以下、OAU)は、2005年に結成された。メンバーは、TOSHI-LOW、KOHKI、MAKOTO、RONZIというBRAHMANの4人に加え、スコットランド系アメリカ人のヴォーカリスト兼ヴァイオリニストのMARTIN、パーカッション奏者のKAKUEIという6人で構成されている。きっかけは、TOSHI-LOWとMARTINの出会い。バンドメンバーを探したところ、結果的にBRAHMANが全員参加することになったそうだ。2005年9月に下北沢440というライヴハウスでデビュー・ライヴを行い、ロック・シーンに波紋を投げかけた。

 ライヴ活動を始めておよそ1年後の2006年7月には、初のアルバム『OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND』を発表し、本格的にバンドとしてのデビューを果たした。アコースティックにこだわったサウンドの質感はもちろんだが、BRAHMANとも共通する民族的な響きを効果的に取り入れ、他では聴けない個性的な音楽を提示してくれた。また、この年にはFUJI ROCK FESTIVALやROCK IN JAPANといった夏フェスにも出演し、その存在感を見せつけることとなった。



▲ 「Thank You」(Live @ 代官山LOOP)


CD
▲『all the way』

 2007年は、ハスキング・ビーのトリビュート・アルバム『HUSKING BEE』への参加を経て、ミニ・アルバム『all the way』をリリース。イベントやフェスなどの出演をこなしていき、ライヴ・バンドとしての評価を高めていった。2009年11月にはセカンド・フル・アルバム『New Acoustic Tale』を発表。さらにサウンドの幅は広がり、アップ・テンポからバラードまで曲調もバラエティに富むものに仕上がった。また、TOSHI-LOWとMARTINとのヴォーカルの住み分けも絶妙で、いい意味でBRAHMANを意識することのないオリジナリティに溢れる作品となった。その後は、ツアーやイベント出演を精力的に行い、確固たる地位を築いていく。また、2010年にはOAUが主催する新感覚フェス「New Acoustic Camp」を立ち上げ、新たな展開を見せてくれた。



▲ 「Freight Train」(Live @ 代官山LOOP)


CD
▲『夢の跡』

 しかし、ここでひとつのターニングポイントを迎える。2011年3月11日に、東日本大震災が起こったからだ。CM企画の一環として箭内道彦プロデュースによる同年6月リリースのミニ・アルバム『夢の跡』は、震災前に制作されていたにも関わらず、震災を経たことで新たな意味を持つ作品となった。加えて、メンバーは復興支援の活動を積極的に行い、自粛ムードを打ち破りながら「LIVE福島」を始め東北各地でライヴ活動を行っていった。また、楽曲制作においても、ライヴのあり方においても、徐々に開かれたイメージを感じさせるようになった。

 2014年には、およそ5年ぶりとなるフル・アルバム『FOLLOW THE DREAM』を発表。先述の「夢の跡」の他、「朝焼けの歌」を始め震災後ならではのメッセージ色の強い楽曲もありながら、「Making Time」のような軽快なナンバーも多く、サウンドの振り幅も今まで以上に広がりのある傑作となった。また、同時期には片平里菜のファースト・アルバム『amazing sky』のタイトル曲をプロデュースするという意外な面も見せ、彼らの懐の深さを感じさせてくれた。



▲ 「FOLLOW THE DREAM」(Live ver.)


▲ 「Making Time」


 OAUを語る上で、どうしても比較してしまうのがBRAHMANとのバランスだ。民族的な音楽を取り入れるということでは共通項は大いにあるが、片やハードコアやパンクを主体とするロック・バンドであり、もう一方はアコースティックに特化した編成だ。前知識もなく聴き比べたときに、同じベクトルのバンドというイメージはなかなか持ちづらいかもしれない。ただひとつ言えるのは、TOSHI-LOWを始めとするメンバーにとって、BRAHMANと両立すべきバンドであるということだ。実際、TOSHI-LOWは過去のインタビューにおいて「自分たちにとって無くてはならないバンドであり、人生の一部として大きな位置を占める」と語っている。言い換えれば、日本の音楽シーンにおいても、彼らの存在は不可欠と言っていいだろう。

 2018年初頭には、BRAHMANがニュー・アルバム『梵唄 -bonbai-』のリリースを予定しており、OAUはその合間を縫ってどこまで活動していくかはオフィシャルのアナウンスを待ちたいところだ。すでにサード・アルバムから3年以上経っていることもあり、新作も待ち遠しい。しかしその前の1月には、東阪ビルボードライブにおけるNew Acoustic New Yearが控えている。まずはこのライヴで彼らの今を体感してから、新たな展開を待ちたいと思う。

 

OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND「FOLLOW THE DREAM」

FOLLOW THE DREAM

2014/09/03 RELEASE
TFCC-86488 ¥ 2,800(税込)

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Disc01
  1. 01.Follow The Dream
  2. 02.Broken Glass
  3. 03.夢の跡
  4. 04.Blind Moonlight
  5. 05.Making Time
  6. 06.Pilgrimage~聖地巡礼~
  7. 07.Ride Today
  8. 08.N.A.C
  9. 09.Treason Song
  10. 10.Clumsy Queen “Isabella”
  11. 11.朝焼けの歌
  12. 12.Question

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